中古マンションの築年数による違い~1970年代

 このコラムでは年代別の中古マンションの特徴をご説明させて頂きます。

マンションの建てた時期により特徴が見えます

 中古マンションを購入する際に新耐震基準か旧耐震基準かで大きくは評価が分かれてしまうのですが、作りとしては1981年以前と以降で劇的に変わっているかというとそうではありません。(当然、耐震基準としてみれば新耐震の方が地震に対して強固な作りとなっております)

 リフォームやリノベーションをすることを前提として中古マンションを購入する際には、リフォームやリノベーションのしやすさやどこまで新しく交換してあげた方がよいのかは、新耐震/旧耐震という2項対立ではなく建てられた年代によって判断するのが賢明です。

 というのも、ファッションと同様にマンションの世界でも流行りがあり、また技術革新により年々新築マンションで求められているスペックというものが変わって来ているからです。

1970年代に建てられたマンションの特徴

 1970年代は1970年に大阪万博が開催され、1972年に田中角栄元首相により列島改造論が出され、1979年に第二次オイルショックが起こった年代です。団塊ジュニア世代が1971年から1974年に生まれた世代ですので、マンションの大量供給時代が始まった年代になります。

 このころのマンションの特徴としては、DKなどの一部の床でフローリングが使われるようになり、また間取りとしてはDKが部屋の中心にあり、南側(バルコニー側)には和室やカーペット敷の洋室が2部屋、北側に1部屋配された3DKの形が多く見られます。また、設備的には、給水管は鉄管が使われており、建物によっては排水管は下階の天井裏を引き回されているケースも見られます。階高や天井高も今と比べると低い建物が多く、天井面はコンクリートに直にクロスが貼られているか、DKなどは凹凸の多い吹付塗装がなされているケースもよく見られます。

 この年代のリノベーションする際の注意点としては、天井高が低い建物が多いので、キッチン等の水回りおよび間取りの変更をするのに伴い床高が上がる場合は梁の下の天井高が生活に支障の無い寸法で納まるのかの事前の検討が必要になります。また、洗面台、洗濯機置き場などはカーペットの床から15センチほど、お風呂に関してはさらに5,6センチほど上がっていることが多いので、バリアフリーにされたい方はさらに回りの床を上げなくてはいけなくなりますので、注意が必要です。デザイン的な面では、壁と天井がコンクリート面直にクロスを貼っている事が多いので、コンクリートを表しにした意匠をされたい方には不向きな場合が多いです。

 築年数とあわせてこの年代の建物で気を付けなくてはならないのは、施工会社と管理会社です。施工会社が無名の工事業者や既に潰れて存在しないような施工会社の場合は注意が必要です。まだ管理用の施工図面が詳細までしっかりと書かれているものであれば問題ないのですが、新築当時の間取りのままにも関わらず今の間取りと大幅にちがう内容のままの管理図面であったり、あまりにも図面としての情報が少ない確認申請、基本設計レベルの管理図面しか残っていないようなマンションですと、工事の方も適切に施工されているかを疑ってみなくてはなりません。実際、壁を壊してみると、計画時には予想できなかったブロック壁や設備配管が出てきたり、場合によってはコンクリートの施工不良が見つかり構造的に不安が残るマンションとなってしまう可能性があります。

 リノベーション済みの中古マンションを購入する場合は、こういった目に見えない部分の確認が出来ませんので、リスクと価格を天秤にかけながら検討頂ければと思います。