カバ(バーチ)のフローリング

 材種別で無垢フローリングの特徴をご紹介致します。

ナチュラルな雰囲気に良く合います

 以前は堅木の無垢フローリングといえば、ナラ(オーク)が多かったのですが、最近はカバ(バーチ)を使う事が多いです。木目が非常におとなしく色味も黄白色なので、自然素材でナチュラルなイメージにしたい場合は良く合う材料です。

 木目がおとなし過ぎて節の無いAグレードの無垢フローリングだと一枚一枚の違いが分からず合板の上にプリントシートが貼ってある一般的なフローリングに見えてしまう、との理由で節のあるBCグレードの物を敢えて使う事も多いです。

 杉やヒノキの針葉樹のBCグレード(小節、特一等)は節がどうしても目立ってしまい、デザイン的にはなかなか使いづらい材料なのですが、カバ(バーチ)やナラ(オーク)のBCグレードはむしろ節がある事で無垢っぽさや自然な感じが強調される様に思います。

呼び方がわかりにくい材料です

 ナラもオークやホワイトオークと呼び名が何種類かあるのですが、カバはそれ以上に呼び名がある材料です。

 カバ自体はカバノキ属カバノキ科に分類される広葉樹ですが、フローリングで使われる際は見た目がサクラに似ている事から、カバザクラ(樺桜)と称されたり、そのままサクラと表記されているものもあります。(本当のサクラをカバと区別する為に、サクラを山桜とも表記することもあります)また、英語ではバーチと呼ばれる為、バーチやホワイトバーチと表記されます。

 日本を始め北半球に広く分布し、広葉樹の中では安価な材料な為、木目の似たチェリー(サクラ)やチークの代用品として、フローリングだけではなく家具などに着色して使われる事もあります。

 ナラ同様、国産のカバもありますが、一般的には中国、ロシア、北米産の材料が多いです。

独特の縮み杢

 カバの特徴として大人しい木目とあわせて光って見える様な独特の表情があります。この光っている様に見える部分は杢(モク)と言われるもので、年輪とは違った、一部の樹種に現れる独特の模様です。

 有名な杢目では、カエデ(メイプル)の鳥眼杢(バーズアイ)などがあり、木を製材してみないとどの様な模様が出てくるのか解らない為、美しい杢目を持つ板材になると一枚数百万円で取引されるものもあります。

 ナラ(オーク)材に見られる年輪の木目とは違った斑点状の模様も杢の一種で虎斑(トラフ)と呼ばれております。高級家具の世界では逆に杢が綺麗に出ていない部分をギラなどと呼ばれ、ギラの出ている材料は目に見える部分には使われなかったりします。

 カバ(バーチ)は値段も比較的安価で表情も大人しく、デザイン的にもコスト的にも非常に使いやすい材料です。無垢フローリングを検討されている方は是非ご参考にして頂ければと思います。

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