秀和蓮根レジデンス

 今回ご紹介する「まな板の上のマンション」は秀和蓮根レジデンスです。

物件概要

住所:板橋区坂下3丁目9-13
アクセス:都営三田線 蓮根駅徒歩4分
築年月:1981年(昭和56年)2月
総戸数:195戸
小学校:蓮根小学校
中学校:志村第三中学校

概要

 蓮根駅より徒歩4分、高島通沿いにあるマンションです。分譲主が秀和株式会社というマンション黎明期にあったデベロッパーで、都内を中心に「秀和〇〇レジデンスシリーズ」を30棟以上作ってきました。どのシリーズにも共通した特徴があり、凹凸の大きい白い吹付塗装と南欧風の青い瓦屋根とバスコニーの曲げ加工のあるアイアン手摺りと外観上に他のマンションとは大きく違う特徴があります。

 また、こちらの秀和蓮根レジデンスは、敷地内に57台分の平置き駐車場とテニスコートを有し、非常にゆったりとつくられております。また、南側の大通り(高島通り)と敷地の間には緑地帯を有し、人通りの目線や車の騒音からのバッファーとなっております。また、大規模修繕工事は平成22年に、平成30年に玄関ドアとサッシの改修工事を終えており、窓サッシに関してはペアガラスに変更となっております。(以前よりも断熱性能とあわせて、遮音性能も向上しております)

 周辺環境としては、高島通りを挟んで300mほど南に行けば区立城北交通公園という総合公園があり、北に1.5kmほど行ったところは板橋花火大会の打ち上げ地点となる荒川河川敷になりますので、自転車であれば河川敷に10分ほどで出られるのとあわせて、高層階であれば家から花火大会が楽しめるロケーションにあります。日常の買い物は、高島通りを超えて志村坂上駅側に300mほど行った場所に西友が、中山道を超えて500mほど行った場所にオリンピックがあるほか、蓮根駅前のスーパーや飲食店の利用も可能なロケーションにあります。また、半径1km圏内に区立保育園2園、私立保育園2園、私立幼稚園2園と多くの保育園・幼稚園があり、未就学児がいらっしゃる家族にも暮らしやすいエリアとなっております。

特徴

 今回、まな板マンションでこちらのマンションを取り上げたのは、ひとえにその特異な外観です。小学生の頃から高島通りを自転車で通るたびに「変わった外観のマンションだなぁ~」と思っておりました。数年前にこの仕事につくまで(それまでは設計事務所で戸建てやオフィスの設計を行っておりました)「秀和レジデンス」というマンションのシリーズも「秀和」という会社も知らなかったのですが、実は子供が通っていた幼稚園の目の前にも同じ秀和レジデンスのシリーズがあり、同じ外観をしているので気になって調べてみたら、都内の一等地では「ビンテージマンション」の一つとして「秀和レジデンス」が注目を浴びているということを知りました。

 残念ながら、事業主であった秀和株式会社という会社は2005年になくなってしまっておりますが、「秀和レジデンス」シリーズは前回の東京オリンピックのあった年である1964年に第一号となる秀和青山レジデンスを完成させており、区分所有法が施工された1962年以降の日本の分譲マンション黎明期に一貫したデザインコンセプトのマンションを生み続け、他のマンションデベロッパーにも影響を与え続けたマンションとなります。

 なお、シリーズ第一号である「秀和青山レジデンス」が出来たことがきっかけに、「住宅ローン」と「管理組合」という商品や組織が生まれました。

 私も過去に内見で秀和蓮根レジデンスに入ったことがありますが、築年数は我が家のマンションとほとんど変わらない(むしろ1年若い)にも係わらず、我が家のマンションにはない「歴史の重み」みたいなものを感じることが出来ました。また、我が家のマンションはコスト的な理由でサッシの交換が希望住戸のみに留まってしまったのですが(私の年取った両親もあと何年住んでいるかわからないのにそんなお金かけられないという理由でシングルサッシのままです)、秀和蓮根レジデンスではペアガラスに交換しており、そこにも住民の方々の「良いものは長く残そう」という意識を感じます。

今では手に入れようと思っても手に入らない「ビンテージ」というにふさわしい雰囲気を持つ「秀和レジデンス」シリーズのご紹介でした。