DIYモデルルームが出来るまで

 モデルルーム兼事務所の方はすべての工事(ガス工事は除く)を自分一人で工事しております。

 Instagramの方にはチョイチョイ工事中の画像をアップしていたのですが、完成見学会で多くの方にご興味を持って頂いたのでここに当時の気持ちとともにアーカイブさせて頂きます。

解体工事がスタート

 本当は2021年3月から工事がスタート出来たのですが、ありがたいことに仕事の依頼なども頂いており、また、4月から始まった職業訓練校の方に集中していたこともあり、本格的に解体工事が着手出来たのが、7月の職業訓練校の夏休み期間となってしまいました。

 築30年の集合住宅で、ほぼノーメンテナンス(キッチンは何年も使えない状態)+前の居住者の方が猫を飼われていて壁紙や襖はボロボロということもあり、これでも何とか見せられる状態にしての投稿でした。

 
 
 
 
 
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 この写真は今はダイニングカウンターや飾り棚がある壁の部分にあった、壁面収納の撤去作業のbefore-after写真です。

 基本的に箱の形で組まれた収納がビスで壁に留められているのですが、年数が経っているためビスの頭がすぐに潰れてしまい(「頭が舐める」といいます)バールとハンマーでたたき壊しながらのキツイ作業でした。また、箱の一つ一つの重さがそれなりにあり、高いところの箱の撤去はかなり重労働かつけがをしない様にと緊張しながらの作業だったのを思い出します。(本来は最低2人でやる作業ですので、決して一人ではマネしないで下さい)

ユニットバスの解体

 ユニットバスというのは、工場で作られた天井や壁や床、浴槽などを現場で組み立てて作られています。現場で組み立てたものならば、現場で解体も出来るだろう、と高をくくって工事に臨んだのですが、作りが古すぎて確認された型番で調べてもどのような構造になっているのかが確認できず、これもものすごく苦労しながら解体しました。

 最後は電気ノコギリやディスクグラインダー(ベビーサンダー)などの危険な電動工具をも駆使して強引にパネルやら浴槽をぶった切り、さすがその場は粉塵だらけでとても写真映えする状態ではなかったので、明るい場所に浴槽だけ移動させて記念撮影を撮りました。

 正直、工事前はモデルルームの工事風景を動画や写真に納めて、あとで読むスムスビやYoutube動画に纏めようと思っていたのですが、もう早くもこの段階で一人作業の大変さにその目論見は断念しております。

壁の解体に着手

 造作家具やユニットバスなどの大物の解体撤去作業が終わり、窓側の和室の方から壁の解体に着手しました。なお、この間、写真には残しておりませんが、箱ものの作り付けの家具をすべて板状にバラシて、搬出しやすいように大きさ毎にひもで結わいて、自家用車を使って近くの産廃処理業者に搬出しております。(1回では持ち込める量ではないので、片道30分以上を何往復もしております)

 
 
 
 
 
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 購入前から聞いていたのですが、以前に上からの水漏れがあった様で一部壁が朽ち果てていた和室の天井から石膏ボードの解体を始めました。専門の解体業者ですと大きなバールをつかって物凄いスピードで壊していくのですが、それをやってしまうと解体した石膏ボードの搬出作業に手間がかかってしまうので、ここでは出来るだけきれいな形で石膏ボードが剥がせるようにビスの留めてある場所を特定して、ビスを外しながら石膏ボードを剥がしております。

 また、和室の襖の枠(鴨居と敷居)やドアの枠などが釘とビスを併用しながら留めてありましたので、これも壁面収納同様にバールとハンマーを駆使しながら力業で強引に外していきました。

 ちなみにこの写真は、枠などの造作材や壁の石膏ボードを剥がして、初めて下地の骨組み(LGS、軽量鉄骨といいます)が露わになるのですが、これまでの現場で目にしてきたり職業訓練校で習ったのとは違い溶接でしっかりと固定されており、愕然としながらの撮影でした。(一般的にはビスで固定しているので比較的簡単に解体出来ます)

LGS(軽量鉄骨)の解体完了

 とはいうものの、壊さないと工事にならないため、グラインダーや電動のこぎり(セイバーソー)を駆使して解体しました。LGSを壊し始めた時にはあまりの壊しにくさに絶望しかなかったのですが、ある程度進んでコツが掴んでからはそれほど時間が掛からなくなったので、何事も経験ですね、

廃棄するにも手間が掛かる

 解体屋さんにお願いすれば、壊すのも早いし壊したものを人数入れて一気に運び出してトラックで一気に持って行ってもらえるのですが、いかんせん一人でやっているので、お金はかからない分手間が掛かります。

 とりあえず空いているスペースに雑に並べていた廃棄物も

 自家用車で搬出しやすいように、分別しながらガラ袋に入れたり、紐でしばったりしながらまとめて行きます。

 この解体作業だけで丸2週間かかりました。解体業者にお願いすれば、恐らく4日程度で搬出まで終わる内容かと思いますが、きれいに解体するコツとかその場その場で解体範囲を当初予定から変更出来たり下地の状態や建設当時の作り方が確認できたことは良い経験となりました。

 ちなみに、解体時に出た産業廃棄物の量ですが、石膏ボードだけで500kg、LGSを含めた金物類で200kgとなりました。(金物類は買い取ってもらえます)

工事の準備

 工事はまずは建材の調達からスタートとなります。通常の現場であれば、材木屋さんにお願いして木材などは届けてもらうのですが、今回は地の利を生かして徒歩圏内にあるホームセンター(ビバホーム+島忠ホームズ)でほとんどの資材を調達しました。

 値段だけではなく、ホームセンターごとの品ぞろえや価格差、どの材料だったら自家用車で運べて、どの材料だったらホームセンターに軽トラックを借りなくてはいけないか、など、工事中に毎日のようにホームセンターへ通ったおかげで相当詳しくなりました。

 普段はこんなことはしないのですが、工事を本格的にスタートする前に別の用事で寄った家の隣のホームセンターで、ウッドショックで値段が上がる前の価格の木材(垂木)を見つけてしまったので、後先考えずに衝動買いしてしまった写真です(笑)

解体工事の次は設備配管工事

 リフォーム、リノベーション工事では一般的に解体工事が終わった後は、床下や天井裏に隠れる設備配管(水道管や排水管)や電気配線などの工事を先行させて行います。工程についてはそれまでのサラリーマン時代に散々、パソコン上で組んでいたのですが、工事まで自分でやるのは勝手が違います。

 本当は職業訓練校に通いながら並行してモデルルームの工事を行う予定でしたが、結果的には修了後に本格的に工事を始めたので結果的にはそれが功を奏したといいますか、最終的な配管の先に取り付ける器具類の取付工事までイメージしながら配管工事を施工することが出来ました。(DIYでご自身で初めてやられる方はこのあたりの「事前に先の工程の工事を経験する」というのが難しいと思います)

 この写真は洗濯機パンの排水用の配管工事の写真です。幸い、1か月前に職業訓練校で全く同じ工事を経験(勉強)してますので復習的な工事となりましたが、それでも職業訓練校での実習用に作られた環境実際の現場は大違い(特にこの建物は想定していたより悪い状況)でしたので、「応用問題を解く」感覚で施工しておりました。

いよいよ大工工事に

 間違いが許されず緊張する割には「隠れて見えない」ひたすら地味な設備配管工事と電気配線工事が終わり、ようやく工事の進捗(出来高)が目に見えてわかる、楽しい木工事(大工工事)のスタートです。

 初めは、垂木と呼ばれる30×40ミリ程度の太さの木材(LVL材)で石膏ボードを貼るための下地(軸組)を組んで行きます。

 ここでの工事の出来(精度)が最終的な仕上がりに大きく影響することは、職業訓練校で嫌というほど味わったので何度も寸法や水平/垂直を確認したり、微調整を繰り返しながら慎重に工事を進めました。それでも大工工事をスタートした場所と終わりの方との精度は、やはり終りの方が断然に良く、この後の石膏ボード貼り工事の際に歴然とした差として出てしまいました。

 あと、通常のリフォームやリノベーションの設計ではそこまで考えることはほとんどないのですが、大工になった場合はそのあとに張る石膏ボードの割付も計算しながらの工事となり、手を動かしながら頭も使う工程になります。

 
 
 
 
 
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 キッチンの給水給湯管の立ち上げもあるので、キッチン廻りから先行して木下地(軸組)を組んでいきます。

 石膏ボードの大きさにあわせて、木軸を組んで行きます。

 なお、今回は外壁周りの壁は基本的には残してその上に下地を組んでおります。

 エアコンもまだ新しくて使えるのと、冷媒管が壁の中に隠蔽配管されていたこともあり、室内機も取り外さずにそのまま使うことにしました。

 ただ、壁の下地は新しくつくりなおしているので、苦肉の策で一旦天井から吊るして壁の下地が新しく組みなおせる様に工夫しております。(お客様相手の仕事では絶対にできない工夫?です(笑))

 大きな窓廻りも同様に下地を作って行きます。ただこの時すでに元々あった窓枠(額縁)も外してしまっているので、上下に木軸を突っ張ることが出来ず不安定な状態で工事を進めておりました。(まだこの時は、こんな大きな窓にどうやって一人で窓枠をつけようか?と毎日の様に思案しておりました...)

 
 
 
 
 
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 工事途中で知り合いの工事店さんのInstagramを拝見して、急遽思いついた家形の開口部

 高さとか三角形の角度とか、しっかりとデザインしたという訳ではなかったのですが組み上げてみると丁度良い感じで出来上がり、仕上げのイメージはすでに頭の中にあったので、完成をワクワクしながらこの写真を撮っていたのをよく覚えております。

 玄関は間接照明にしようと工事前から考えていたのですが、そのためには天井を下げて照明器具を置けるスペースを確保しなくてはいけません。

 とにかく、元の下地(写真の銀色のLGSで出来ている部分)の施工精度が信用できなかったので、レーザー器を天井近くに設置して水平をみております。

 DIYで壁の一部を作り直す程度であればレーザー水平器は必要ないのですが、部屋全体をDIYで改装するような場合はこのレーザー水平器は必須ですね。

 部屋をぐるっと一周して、ようやく木軸の下地が必要な部分の工事が完了です。

 この頃はもう日の落ちる時間も早くなっており、4時半を超えると手元が暗くなってしまい精度の高い切断作業が出来なくなってしまうので、その時間には工事が強制終了されてしまう毎日でした。(体力的には余裕をもって終えられるので、今思うと丁度良かった)

断熱補強と天井の下地工事

 壁の軸組工事が終わったので、入れられる部分に断熱を入れるのと合わせて、天井下地が必要な部分の工事に工程を進めます。なお、今回の断熱補強はやらないよりはましというレベルで、実際にお客様の家で同じような仕様でやることはまず無いかと思います。実際に断熱補強をする場合は、まずは一番弱い部分(今回の場合は大きな開口部)から改善して、コストと効果を検討しながら使う断熱材の種類と厚さを決定いたします。

 
 
 
 
 
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 また、窓際の天井板張りの部分はLGS(軽量鉄骨)に直接天井材を留めることが出来ないので、LGSに直行する方向で合板の下地を入れていきます。

 
 
 
 
 
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  通常、ビスをたくさん打たなくてはいけない時は腰につけている工具を入れる袋(腰袋)に大量にビスを入れて使うのですが、職業訓練校の同じクラスのメンバーがこのリストバンドを使っていたのをみて、衝動買いしてしまいました。天井など高い所にビスをたくさん打つ場合は、いちいち腰まで手を下ろさなくて良いので、ビス打ちに慣れない内は便利で使ってました。(慣れたら、ビスをリストバンドに磁石の力で付けるのが面倒になって使わなくなってしまいましたが…)

 どこまで効果があるかはわかりませんが、トイレの音対策でトイレ周りにも断熱材を巻いてます。遮音対策で断熱材を入れるときの注意点としては、天井裏を通して他の居室に音が伝わらないように、天井裏にも断熱材を入れる様にして下さい。

天井の石膏ボード貼り工事

 断熱材を入れ終えれば、ようやく壁の下地となる石膏ボードが張れるようになるので、そのための準備を進めて行きます。今回は天井から先行して工事を行って行きますので、まずは後回しにしていたダウンライトの位置だしと配線を行います。

新築で設計する場合は、あらかじめ天井に取り付ける設備や器具などを図面に落とし込んで、事前に梁やほかの部材に干渉しないか検討しながら計画するので、問題がないのですが、リフォームの場合はもうすでにあるものに対して計画をしなくてはならないので、目に見えない天井裏や床下、壁の中の状態はこれまでの経験などから想像しながら計画しなくてはなりません。それでも、いざ現場で穴をあけてみたら、予想できなかったものにぶつかってしまったり、予想を外すことが良くあります。

 特にダウンライトの位置を移動する際は、元々ある下地材(野縁)をよけながら移動する先を決めなくてはいけないのですが、数のあるダウンライトを障害物を避けながら、すべてを美しく見える位置に納めるというのには、非常に苦労しました。(実際、3回も取付位置を修正しました)

また、今回はすべての工事を一人で行うのがモデルルーム完成の目標でもあったので、天井下地の石膏ボードも一人で張らなくてはいけないのですが、職業訓練校でも「天井の石膏ボードは必ず二人で張って下さい」と指導されましたし、1枚の重さ11kg、大きさが約畳1枚の石膏ボードを「①天井まで持ち上げて②保持しながら③天井の下地にビスを打って取り付ける」には補助器具が必要となりますので、そういったものをDIYで準備しながらの工事となりました。

 こういった自作の補助具を駆使しながら、なんとか2日で天井に石膏ボードを張り終えました。

 今回は天井の撤去と廃棄の手間を省くために、元々の天井下地の石膏ボードに新しい石膏ボードを増し貼り致しました。(仕上げを壁紙ではなく塗装にしたかったので、新しい石膏ボードの下地が欲しかった)ですので、通常であれば天井下地の軸組(野縁)に石膏ボードをビスで留めるのですが、今回は木工用ボンドとタッカー(ステイプル)を併用して石膏ボードを貼っております。

 ただ、少し前までは石膏ボードを天井に留められるような専用のタッカーはエアコンプレッサーという10万円以上する高価な機械と専用のタッカー打ち機(こちらも5万円以上)を持っていないと留められませんでした。それが最近はバッテリーの性能があがり、電動のタッカー打ち機も出てくるようになり、中華製であれば1万円ちょっとで手に入れられるようになりました。

 という訳で、写真の黄色い中華製のタッカー打ち機を購入したのですが、すぐに芯が詰まってしまい使い物にならず、結局、買った中華製の3倍以上の値段のする国産の物を買いなおしました(笑)

 実は、壁の工事の写真でエアコンを天井から吊ったとご説明しましたが、吊ったままだと今度は新しい天井の石膏ボードが貼れないことになってしまいますので、端材で壁から浮かしたエアコンの仮置き台を作ります。

 よそでこんなことをすることは無いので解説する必要もないのですが、①壁から外して②天井から吊って④壁の下地の軸組を作って④壁から持ち出しの仮置き台を作って天井から下ろして(←今ココ)④天井の新しい石膏ボードを貼って⑤エアコン背面(仮置き台の上の部分)の石膏ボードを張って⑥エアコンを元々設置してあった位置に戻す

 という、「冷媒管を外したくない」という理由だけで通常行わないような手間をかけております。

天井の造作工事(縁甲板張り)

 天井の石膏ボードがあらかた貼り終わったので、今度は木の板で仕上げる天井部分を張って行きます。

 今は職人の分業化が進んでおり、新築マンションやリノベーションの現場だと同じ大工工事の中でも、①床の下地を作る人(床屋)②LGSの軸組下地を作る人(軽天屋)③石膏ボードだけを張る人(ボード屋)④フローリングと巾木を張る人(フローリング屋)⑤その他の造作工事をする大工(造作大工)と5種類近くに工種が細分化されております。⑤の造作大工はいわゆる昔ながらの大工さんなので他の①~④も施工を行う技術も経験もあるのですが、①~④の職種の方々は、ほぼその作業しか行うことが出来ないのが殆どです。(なので、大きな現場ですと日本人以外の方が作業されているのも目にします)

 なので、一括で協力業者さんに工事をお願いしている現場になると、本来であれば今行った方が良い工事も違う工種の方が入っていてそれが出来ない(例えば一部だけ造作工事を行っておきたいのだけど、今は言っているのがボード屋なのでそこが後工事になってしまう)なんてことも良くあります。

 今回は、すべて自分でやっているので、そういったことも全く考えずに最適なタイミングで効率的に工事を進められるのが実感できました。

 
 
 
 
 
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 モデルルームの外の道路から見上げると見える窓際の天井玄関に入ってすぐに目に入るは、今回の計画を考え始めた頃から決めていたデザインで西川材(飯能の杉材のこと)の大トロ(無節)の縁甲板で仕上げてあげようと考えておりました。

 実際に、今回の工事で一番楽しかったのが、この木肌が美しい材を加工している瞬間で、おいしい野菜を食べているような感覚になりました(笑)

 
 
 
 
 
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壁の石膏ボード張り

 天井回りの石膏ボードや縁甲板が張り終わると、いよいよ下地工事も大詰め、壁の石膏ボード張りです。

 まずは、石膏ボードを張ってしまうと取り付けられなくなてしまう窓やドアの枠材や仕上げが変わる部分に取り付ける見切り材、カウンターなどの造作材を付けていきます。

 

 
 
 
 
 
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 下地材はまだ施工中に傷がついたり、間違えて施工してしまってもリカバリーが可能なのですが、造作材になると施工した物がそのまま仕上げになってしまうので、窓枠一つ取り付けるだけでも緊張感が違います。ましてや今回モデルルームで使っている材料は、傷がつきやすい杉材ですので周りにぶつけない様に今まで以上に慎重に施工しました。

 こういった造作材もマンションリフォームやリノベーションの現場では、合板にオレフィンシートが貼ってある工場で生産された既製品が使われます。施工は早く簡単にできますが(商品によってはIKEAの家具の様に施工説明書が付いている)空間に与える印象が、無垢の木で出来た造作材とでは雲泥の差で違って来ます。

 私が20代の頃は、今ほど造作材に既製品を使うこともなく、無垢材や集成材を現場や材木屋さんの一角を借りて大工さんが自分で加工しておりました。手間も時間も掛かるし、きれいに仕上げるには技量も必要です。大工さんの分業化が進み、効率化を求めて既製品を現場で組み立てるというのが作業の大半を占める様になった時代になり、現場で造作材の加工が出来る大工という存在が本当に少なくなりました。

 壁の石膏ボード張りの工程説明なのですが、ほとんど石膏ボードを張っている所の写真が撮れておりませんでした(笑)

 造作工事と比べるとやはり下地になるため地味な工事で、それ以上に石膏ボードという材料の扱いにくさから、この間はかなりストレスを感じながら工事を行っておりました。

 石膏ボードとは固めた石膏を紙でサンドイッチして一枚の板にしている建材、世の中のあらゆる建築物の壁や天井の下地材はほぼ石膏ボードで出来ているといっても過言ではない位、広く使われている材料です。

 ただ、石膏ボードを紙で挟んでいるだけの材料ですので、重量の割には強度が弱く、合板に比べると傷つきやすく割れやすい材料でもあります。また、木であれば多少寸法が大きくても叩き込めば納められるのですが、石膏ボードはそうはいかず、かといって納めやすいように小さく加工しすぎると隙間が大きくなり次の工程のパテ処理に余計な手間が掛かってしまうこともあります。

 端材を廃棄するのにも、新品で買うのと同じぐらいの廃棄料を取られ(リサイクルも出来ず、産業廃棄物の中では管理が厳しい廃棄物の内の一つです)、加工の際には木から出るおが屑よりも細かな石膏の粉が現場に舞う、非常に扱いずらい建材の一つなのですが、そのコストの安さ燃えにくいという性能を両立することのできる代替品が見つかっていないというのが現状です。

いよいよ内装工事に

 途中、3週間ほど現場を空ける期間もありましたが、10月頭から本格的に始めた工事も年内になんとか木工事を終わらすことが出来ました。

 年末あった友人達からは「工事の方は今、どんな感じなの?」との質問も多くいただいていたので、記録の意味も込めて現場を一旦片付けて写真撮影を行いました。

 通常の工事の場合も、大工工事が終わるとそこから塗装工事、内装工事、左官工事、設備工事と様々な職種の方が入れ替わり立ち代わり入りますので、一旦、現場をキレイに致します。設計者の立場としても、この段階で一度現場をチェックして、設計図通り、お客様との打合せ通り、現場が出来ているかをチェックして、間違いがあればまだ仕上げ工事が終わる前に直してもらう様に指示いたします。(今回は設計も施工も自分で行っているので、当然、そんなことは行っておりませんが)

 
 
 
 
 
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 これは元日に家族で撮った(年賀状代わりの)写真なのですが、一日でも早く工事を終わらせたくて、年末に現場を片付けた日から完成まで丸一日休んだ日は結局2日だけでした。(一日は家族サービスで、一日は休息日)ですので、元日の上の写真を撮った日もこの後作業をしております(笑)

 今回、モデルルームを作るにあたって決めていたのが①造作材はすべて西川材で作る、②仕上げのメインは土で出来ている塗料(ソイルペイント)を使う、③可能な限り既製品は使わず造作する、ということでした。

 その為に嫌いな石膏ボード張り工事を頑張っておこなったのですが、石膏ボードを張る以上に塗装の下地を作る工程の方が大変です。

 塗装というのは1ミリ以下の厚みしかない最も薄い仕上げ材なので下地の状態がそのまま仕上げに影響してしまいます。石膏ボードの下地には石膏ボードの目地や石膏ボードを止めるためのビスの穴もありますし、石膏ボードのつなぎ目(目地)は建物が動くと途端にヒビが入ってしまうので、そうならない様に目地の部分には寒冷紗とよばれるグラスファイバーのメッシュを張って行かなくてはいけません。コーナーの部分にも割れが入らない様にコーナー材や寒冷紗を貼らなくてはいけなくて、そういったものを貼れば段差ができてしまうので、そういった凹凸すべてをパテで埋めて、平滑な面を作っていかなくてはならないのです。

 塗装(ペンキ塗り)自体は子供でもできる簡単で、楽しい作業なのですが、そのための準備が大変で、結局、塗装工事に入るまでの塗装下地工事に16日かかりました。塗装工事自体は6日程度で終わってますので、仕上げの約2.5倍の手間がその準備に掛かっていることになります。(昔からある格言で「段取り8分(8割)仕上げ2分(2割)」とありますが、まさにこのことですね)

 ただ、精神的にも辛い、石膏ボード張り工事や塗装下地工事(パテ打ち)を妥協することなく、何度も折れそうになる心を奮い立たせながらやったので(笑)最終的な仕上がりは満足の行く、またいろんな人に喜んでもらえるような空間に仕上がったのではないかと自負しております。

 そして、最後は記念に家族で仕上げております。

多能工の本領発揮

 仕上げの大半を占める塗装工事が終われば、ようやく工事の終わりが見えて来ます。

 まずは無垢フローリング張り工事から

 過去にも無垢フローリングを張る経験は、自宅の6帖の子供部屋だったり、前職で違う部署のDIY工事だったりで経験はあったのですが、一人でこれだけの面積を張るのは初めての経験だったため、体力的にはかなりきつかったです。

 ただ、ここでも職業訓練校での経験が最も役に立っており、最後の仕舞いのことも初めに計算しながら施工できたのが収穫でした。

 また、フローリング張りと並行してタイル工事の方も進めており、こちらは準備や段取りの大切さ、タイルのカットの難しさなどを経験できたのが収穫です。

 昔TVで見た、世界的な建築家の安藤忠雄氏の設計事務所ではタイルの割付を考えるのが新人さんの仕事だと紹介されてました。壁一面だけのタイル割付の検討ですが、これでも現場の寸法をもう一度正確に測りなおして、CADで起こして、中途半端な端材が出来るだけ出来ない様にと、これだけで半日時間を使っております。

 今回使った材料の中では最も単価の高い材料ですので、出来るだけ間違いのないようにカットしたかったのですが、それでもなかなか思い通りにはカット出来ず。大量の細かなタイルを一枚一枚割って行かなくてはならないので、集中力を保つのがとにかく大変でした。(結局、タイルを割る作業だけで一日かかりました)

壁紙のクロス貼り工事もせっかく職業訓練校で技能を学んだので、あまり目には触れないところですが復習的な意味も兼ねて使っております。

 内装工事の最後はクッションフロアとビニルタイル(こちらも職業訓練校の復習的な意味で)

 正直、無垢フローリングに比べるとお勧め出来る床材ではないのですが、合板のフローリングを使うぐらいだったらまだクッションフロアやビニルタイルの方が潔いという考え方も出来ます。

 
 
 
 
 
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 内装工事が終われば、あとは設備の器具付けとなります。

 今まで、長い時間にわたって大工と内装を行っていたので、また設備屋に戻るのに「イタコ芸」の様に少し気合の入れ直しが必要でした(笑)

 最後の方は駆け足といいますか、記録を撮る余裕もなく、バタバタとしておりましたが、一つ一つの工種が終わるとそのたびに達成感を味わえ、特に最後の水栓金物が付いて水漏れも無く水が出た瞬間は、ホッとするのとあわせてここまで一人でやり切ったという充実感がありました。

 実は、モデルルームはまだ完成に至っておらず(汗)、まだ造作工事や家具工事、建具工事など続けて自分で作って行きたいと思いますので、その模様は同じくこの「読むスムスビ」の「DIYのススメ」でお伝えさせて頂きます。

 異例の長いコラムとなってしまいましたが、最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!