ナラ(オーク)のフローリング

 材種別で無垢フローリングの特徴をご紹介致します。

フローリングの原体験

 戸建て住宅の設計を行っていた頃、象設計集団という学生の頃からあこがれていた設計事務所が設計した「ドーモ・アラベスカ」というお家に月に1回、遊びに行く機会がありました。当時で築30年程度の建物だったのですが、その建物で使われていたナラのフローリングが建物のデザインにマッチして非常に美しく感じられました。

 当時勤めていたの設計事務所では環境的な配慮で杉のフローリングを使うことが多く、ナラのフローリングは滅多に使わなかったのですが、それでも自宅を自分で設計する機会があったら床はナラにしようと思い、実際に今の自宅をリノベーションした際は大工さんに「(地場の杉材を使う工務店さんだったので)堅木のフローリングは使った事ないですよ」と言われながらも、床だけはナラでやって欲しいと頼み込んだ記憶があります。

ナラ(オーク)の特徴

 恐らく、一般の方がフローリングと聞いて思い浮かべる物がナラ(楢)のフローリングになると思います。それぐらい、昔はフローリングといえば決まってナラの柄がモチーフになっておりました。

 杉やヒノキ、松(パイン)などの針葉樹に比べれば、広葉樹なので硬い木になります。日本の林業施策のせいで国産のナラ(ミズナラ)を入手するのは難しく、現在流通している多くの物が中国、ロシアなどの外国産となります。海外産のものはオークという名称で呼ばれ、古くから家具やウイスキーやワインの樽、そしてフローリングにも使われて来ました。恐らく、西洋では日本の杉やヒノキ同様、オークが採れやすかったのでしょう。神話や物語にも頻繁に目にする樹種となります。なお、ウイスキーのあの琥珀色と香りはオークから染み出しているものになります。そして、広葉樹の硬い木はあまり匂いがしないと言われておりますが、ナラに関しては匂いを嗅ぐとフワッと独特の良い香りがします。

 木目がはっきりしており色も茶系となりますので、どちらかといえば男性的なデザインに合うフローリングです。また木目には虎斑(とらふ)と呼ばれる独特の模様が現れることも特徴です。広葉樹の中では比較的安価な方ですので、より落ち着いた雰囲気にしたいときはナラのフローリングをオイルステインという塗料で着色して、より濃い色のフローリングにすることもあります。

 またフローリングが日本で普及し始めたのも1980年代からということもあり、海外産のフローリングに関しては呼び名が統一されていない事が多く、ナラに関して言うと、ナラとオークとホワイトオークという3種類の名称になります。やはり産地で区別する事が多い様で、ナラやオークは北海道産やロシヤ、中国産(比較的寒いエリア)、ホワイトオークは北米産の物が多い様です。

家具と合わせやすいのも特徴です

 無印良品の家具をはじめとして、ナラ(オーク)の家具を商品ラインナップに入れている家具メーカーが多く、メーカー既製品の建具やシステムキッチンの扉のパネルでも、ナラの木目を模したシートが貼られている商品があることが多いです。家具や建具とフローリングを同じ素材で揃え、インテリアのデザインを統一感を持たせる事もしやすい素材がナラ(オーク)の特徴の一つでもあります。