杉のフローリング

 材種別で無垢フローリングの特徴をご紹介致します。

我が家も杉のフローリングを貼りました

 戸建て住宅の設計をやっていた頃、フローリングはほぼ杉を使っておりました。当時の設計事務所が杉の産地と繋がっていて、そこの林業組合の方々を応援したいという理由と、日本の山を守りたいという想いがありました。

 ただ、個人的には杉特有の年輪模様のキツさや節と色目の違いが好きになれずに、自宅のリノベを行った際は、実は中国産のナラ(オーク)材にしてしまいました。

 とはいうものの、予算の関係で将来的に子供部屋する北側の個室は手が付けられず、子供が小さい間は物置として使っていたのですが、子供の就学前のタイミングでリフォームを致しました。

 その時に使ったのが、厚さ30mmの杉材です。

杉の特徴

 花粉症で有名な杉ですが、建材としては古くから使われて来ました。成長が早く柔らかく加工が容易なので、柱などの角材や板材と広い用途で使われております。芯に近い部分(赤身)と周辺部(白太)で木の色味が変わる特徴があります。

 古くから使われてきた木ですので、産地によっては江戸時代からブランド化されている物もあります。有名な所では、奈良県の吉野杉、秋田県の秋田杉、床の間の床柱で使われる京都の北山杉などがあります。

 フローリング材の中でも柔らかい木になりますので、傷は付きやすいのですが、足触りは抜群によく、またマンションでの利用であれば冬場でも裸足で立っているとジワっと自分の体温が床から返って来るような気持ちの良い暖かさが感じる事が出来ます。(初めて体感した時は、床暖房が入っているのかと勘違いするほどでした)

杉を使うもう一つのメリット

 近年、全国的に花粉症が流行しているのは国の林業政策が間違えていた結果だと言われております。元々、日本の山は様々な樹種の木で構成された雑木林で覆われておりました。それが、戦後の住宅不足を解消するために山を切り開き、成長の早い杉や桧の植林を国の施作として行ってきたのです。そして、いざ伐採が出来るまで育った頃(樹齢30〜40年)には海外から入って来る材木の方が値段が安くなってしまい、伐採すればするほど赤字になってしまう経済環境となってしまったのです。(新型コロナウィルスの影響で2021年に世界的に木材不足に陥るウッドショックが起こり、奇しくも国産材が見直される様になりました)

 植林された山林は下草刈りや枝打ち、間伐など常に人の手を入れ続けなくては、いざ育っても売り物にならなくなってしまいます。また人の手が入らなくなった山林は荒れてしまい、土砂崩れなどの災害を引き起こす原因となります。

 東京在住の方であれば、埼玉県の西川杉、千葉県の山武杉、また東京の多摩産材などの近郊林産地の木を使用する事で、遊びに行く近郊に経済的に貢献し、また実際に自分の家の床材がどの様な地域で育ったのかがご自身の目で見て体感出来るという楽しみ方が出来ます。

 我が家の杉のフローリングも西川材を育てている林業家の方や製材所の方とのご縁があって、我が家の子供が過ごす部屋の床になりました。

 野菜や果物では無いですが、地産地消で生産者の顔の見える建材という楽しみ方も杉のフローリングでは出来るのです。